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新府城は塩川と釜無川に挟まれた台地上にある平山城。武田流築城術である丸馬出に三日月堀などの遺構はあるが、整備があまり行き届いておらず、遊歩道以外の場所は草ぼうぼうで遺構がはっきりしないのが残念。
信長侵攻の報を受けた武田勝頼は、迎え撃とうにも未完の城であったため、城を焼いて小山田信茂の岩殿城へ向かうも、信茂の謀反にあい、最後は天目山に追い詰められて、武田家は滅亡したのでござる。
新府駅からは徒歩10分程度であるが、スタンプを押すには韮崎駅方面へ約3㎞行ったところの韮崎市民俗資料館まで行く必要があるところが悩ましい。資料館自体は無料であるが、展示資料は新府城の模型以外、お世辞にも充実しているとは…
新府城には、出構(でがまえ)と呼ばれる他にはない遺構がある。幅4~5m、長さ10mほどで、馬出のような広さはなく、形も槍の穂先ほど細い。西出構と東出構があるが、その二つがどのように連携していたのかも含めて、その機能は、いまだ謎に包まれている。
アクセス
難易度★★★☆☆
- 電車の場合、JR中央本線新府駅が最寄であるが、なにぶん本数が少ない。特急で甲府まで行って普通列車に乗り換えがオーソドックスな行き方だが、特急は全席指定の上、休日は登山客で行きも帰りも大混雑。ということで、電車の場合は、ちょっとした覚悟が必要。
- 車の場合、中央自動車道韮崎ICから10分程度。中央道も言わずと知れた渋滞路線。帰りは15時前には笹子トンネルを越えたい。
- また、スタンプを押すには、新府城と3㎞程離れた韮崎市民俗資料館に行く必要があるため、車の方が攻略しやすいかも。
本丸までの道のり
登城難易度★☆☆☆☆
攻略時間 5分~45分
- 駅方面から来て、藤武神社参道の階段を登ればあっという間に本丸に到着。
- 駐車場から、まず出構~乾門虎口~井戸まで反時計回りで回って、そこから時計回りに帯曲輪~大手枡形虎口~三の丸~二の丸~本丸と一周すると、ゆっくり歩いても45分くらい。
- 藤武神社あたりからの道は砂利が敷かれているが、それ以外は普通の森の中の道。砂利道を外れた遺構を見ようとすると藪漕ぎも覚悟。乾虎口~井戸~帯曲輪一帯は道はあるが、クモの巣や蚊のオンパレード。
登城・スタンプ・御城印情報
- 開城時間
- 常時
- スタンプ押印
①韮崎市民俗資料館
9:00~16:30
休館日:月曜日(祝日除く)
木曜日午前中
祝日の翌日
年末年始 - 2019年8月現在、御城印はない
登城記 2019年10月
駐車場から、まずは出構を外側から攻略。
2つの出構を越えたところが、搦手口
搦手口を入ると乾門枡形虎口。喰い違いタイプの枡形です。
虎口を抜けて右へ行くと井戸跡。
来た道を戻って、帯郭へ向かう。こうすることで、ここから時計回りに一筆書きで回ることができる。乾門枡形虎口~井戸跡~帯郭は見ての通り、ちょっとした山道。クモの巣も結構あります。
帯郭からは、出構を内側から見ることができます。ここは西出構。かなり狭く、尖ってます。
帯郭を進むと藤武神社の鳥居前に出ます。写真の位置は、帯郭を出て道まで下ったところ。この階段を登ると一気に本丸まで行けますが、そのまま、大手枡形方面へ進みます。
大手枡形虎口も喰い違いタイプです。虎口を抜けると、富士山も見ることができます。この日はあいにく雲がかかっていましたが、冠雪しているときれいに見えそうです。大手枡形あたりから砂利道になっているので、歩きやすいです。
大手枡形虎口の下には武田流築城術の特徴である三日月堀があるのだが、ちょっとわかりづらい。写真は横からのアングルで左手が丸馬出で真ん中あたりが三日月堀なのだが…
西三の丸です。御覧の通りとても中に入れる状態ではありません。
本丸です。こちらはある程度整備されていています。写真には写っていませんが、左手が藤武神社です。ここまで、出会った人は5~6名。本丸は独り占め状態です。
静かでのんびりと城主気分に浸るにはもってこいの城でござる。全国で唯一とも言える出構を間近で見ることができて、その勾配が実感できるでござる。
スタンプの押印場所と新府城が離れているので、ちょっと不便っち。電車でも行けるけど、車が便利っち。途中には、甲府城、武田氏館、要害山城、ちょっと足を延ばせば高島城もあるけど、すべてを一日で登城はムリっち。
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